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    【The age of the month. −2】
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      ごろごろてれてれぐだぐだぐだ・・・・。


      最近手に入った炬燵を砦として、サクヤはくてくてと過ごしていた。
      新手の妖獣が如く炬燵と一体化・・・ようは“こたつむり”と化して生活する。

      故に、部屋・・・いや、汚部屋(おへや)状態のこの一室は正にカオス。

      きっと、言葉に出来ぬこの状態に誰もが目を逸らす・・・かもしれない。





      「ほぁ・・・・・・あったか、いっ。 しゃーわせ(幸せ)、なのよぅ―――・・・。」




      だがしかし、この幸せをあと一分もせぬ内に簡単にぶち壊されるとは、
      朔夜本人はもちろん、この汚部屋すら・・・思っていなかっただろう。




      『ピーン ポーン』


      汚部屋崩壊まで、あと1分。

       

      【月齢 −2】



      『ピーン ポーン』

      「うー・・・・? うゃ、どうせ新聞取ってー、トカだろーカラ・・・・・いっか。」

      鳴る家のインターホンを無視してサクヤは自分の背中・・・
      もとい、炬燵テーブル上のお菓子に手を伸ばしていた。
      炬燵の魅力に取り付かれすぎたものならばよくあるようなパターンだ。


      『ピーン ポーーン』

      もう一度・・・今度は若干ゆっくりめに鳴った。
      雰囲気的に、寒くないはずの汚部屋が冷たくなったのは、何故だろう。

      「しっつこいなぁー・・・サクヤはこたつむりだからイイのれすっ。」

      ひょこっ、と炬燵に完全に入り込んだサクヤはインターホンが鳴らなくなる事を願った。
      やっぱり、1人暮らしなのもあってか・・・見えない向こうの人というのは、怖いのだ。


      『ピーン  ポーー・・・ン』

      さらにもう一度、また速度を落として鳴った。
      怖い。 更に汚部屋の温度は下がった気がする。

      「Σう・・・・!? ま、まだ鳴るのっ?!」

      少し身震いしながら目だけドアのある方向に向ける。
      掻き立てられる恐怖を身に抱え、こたつむり化を続ける。
      間が空いたから・・・帰った?という淡い期待は、一瞬にして崩される。
      願えば中々叶わぬ・とは、やはり物語のセオリーである。
      きっとサクヤは、この瞬間程ソレを怨まぬことはないだろう。

      『ガチャンッ。      キィ。』


      「ひゃっ・・・・!!」
      (うわぁ、開いちゃったよ・・・!サクヤ、戸締りだけはしといたのにー!
       だ、誰だろ・・・・誰だろ誰だろ誰だろ、っ誰だぁっ・・・・・・!!!)

      ギシギシと鳴る床音で分かるのは、入った人間が真っ直ぐ、居間・・・
      そう、こたつむりサクヤの根城に向かっている事は明白である。
      怯えつつ、サクヤは炬燵の中に潜んで相手の出方を伺った。
      声が分からない故に、我家への侵入者が一体誰か・・・見当が付かぬのだ。

      「ったく、あの子が居ないなんて予想外ダワ・・・・何度も呼び鈴鳴らした、ってのに。」

      舌打ち交じりに重い荷物を玄関に下ろし、侵入者・・・こと、ジズドリーは頭を掻いた。
      色々と煮詰まった思いを片手に様々な事をしていたものの、やはり落ち着かない。
      心を何処に向けても、手にした書物に目を通しても、気づけば中心で悩みが燻るのだ。
      どうしようも出来ぬこの感覚に・・・・自分の具合に呆れ果て、気分を一新しよう、と、
      自慢の手製の菓子と、数日分の泊まれる荷物を抱えて幼馴染のサクヤの下を訪れたのだ。
      女の悩みは、やはり同姓に聴くべきか・・・と、キチンと考慮した上であったが、
      当然ながら・・・・、ジズドリーはサクヤにソレは告げずに来ている。
      彼女らしい、サプライズ感覚のつもりが・・・相手は全力で怯えている。

      『ガチャン、キィ。』

      「Σな、何よコレ・・・・・!!! 汚い部屋ジャナイっ!あの娘は・・・・・!!!」

      居間に入るや否や、視界を彩るどうしようもない光景にジズドリーは驚いた直後、キレた。
      幼馴染の子供は掃除が得意じゃないのは知っていた。
      もちろん、結構いい加減な一面が有るのも知っていた。
      だがしかし、コレは・・・・ひどい。 まさに惨劇の汚部屋の乱である。

      ソファに散らばる衣類やアクセサリーの数々・・・
      床に散らばる教科書やらノートやらプリントなど・・・
      よくみれば、部屋の中心にあるテーブルの上にゴミが乗った炬燵が震えている。

      ジズドリーは遠慮なく色々と踏んでその炬燵へと近づく。
      詰まる距離に比例して炬燵の震えが大きくなってゆく。

      「・・・・サクヤ、出てきナサイ。 じゃナイと・・・・・・・消炭よ。」

      ギラリ、と光るジズドリーの雰囲気と言葉に怯え、サクヤは急ぎ頭を出した。

      「ジ、ジズ!! サクヤは居ますっ、サクヤは焼いても美味しくないのよぅっ!!」

      ギニャー!という悲鳴を他所にジズドリーはにこりと微笑み、素直なイイ子ねvと、微笑む。
      ソレに釣られてサクヤも微笑んだ。大好きな幼馴染の微笑だ。釣られない方がおかしいからだ。
      しかし・・・その幸せも一瞬にして露と消える。


      「ねぇサクヤ、アタシ、これから度々ココにお世話になるわぁv」

      「へ?」




      魔女、いや、女王の深い笑みに従属種の娘のポカンとした表情は掻き消される。
      その後、サクヤは現実逃避しようと、もう一度“こたつむり”化しようとして
      笑顔のジズドリーに炬燵から引きずり出されたのは・・・・言うまでもない事実であった。







      「さ、お掃除始めるわよぉっ!」
      「えぇ?!ジズ、ホントにサクヤと一緒に住むの?!」
      「なぁに? アタシのオネガイきけないっていうのぉ・・・?」
      「めっそーもナイ・・・じゃなくって、デモ、でも、でもぉ・・・・・っ!!」

      「・・・あぁ、アンタの彼氏サンが来るときはアタシ席外すカラ。」
      「あっそぉ?って、ちがーう!! どぉしてサクヤの家?!」
      「最初は泊まりのツモリだったの。 デモ―――・・・・」

      「で、でも?」
      「アタシがコレカラみっちり、掃除も料理も何もかも教え込んでアゲル。」
      「にゃ?! っていうか、何で急に来たのよぅっ!」


      「・・・・・・・イイでしょ、別に。」
      「・・・・・・ジズぅ。」
      「何よ、しょぼくれた顔してんじゃないワヨ。可愛くない。」
      「Σ!? し、シツレイな・・・!!」


       

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